時間の流れ①


 

 

時間の流れの説明として、映画の撮影でたとえてみます。

 

今、あなたは映画の撮影所に来ていると仮定します。

 

 

 

今ここで、明治から平成までの時代の流れを描いた作品を撮影しているとします。

 

 

 

明治時代に生まれた主人公が【明治・大正・昭和・平成】と生きる物語だとします。

 

 

画像はアメリカの撮影所ですが、細かいことは気にしないでください。笑

 

 

 

 

この映画のために、主人公が生まれた明治時代の家と、

 

 

その後、同じ土地に大正から平成まで建て替えられた各々の家のセットが建てられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明治の家です。

 

 

 

 

 

大正の家です。

 

 

 

 

 

 

昭和にはアパートになりました。

 

 

 

 

 

 

そして平成にはマンションに建て替えられました。

【明治・大正・昭和・平成】の4つの建物は、並んでいる4つのスタジオにそれぞれ建てられています。

 

 

 

撮影所を訪れたあなたは、この4つの建物を同時に見ることになります。

完成した作品を見る観客は、明治から平成までの時代の移り変わり、建物の変遷を古い時代から順々に見てゆくことになります。

 

 

しかし、撮影時には4つのセットは同時に建てられています。 

 

明治の家は実際に明治時代に建てられた家ではなく、明治時代の建物に見えるようにつくられたセットにすぎません。 

 

他の3つの建物も同様です。本当にその時代に建てられた建物ではなく、【今、ココ】で建てられたセットです。

 

 

しかし、映画の観客はこの物語のなかで、明治から平成までの4つの時代の流れを一つ一つ順番に追ってゆくことで、 

 

あたかも4つの時代が流れているような、【時間の流れ】を感じることができるわけです。

 

 

くり返します。

 

 

この4つの建物は、それぞれの時代につくられたものではありません。 

 

【今、ココ】で、 

 

ここの撮影所で、それぞれの時代に建てられた建物のように見えるようにつくられたセットです。

 

 

 

この4つのセットをつくったのは撮影所の美術スタッフです。 

 

では、この美術スタッフを【あなたのマインド】に置き換えて考えてみましょう。

 

あなたのマインドは肉体の中にはありません。

 

あなたはマインドは肉体の中にあるという幻想を信じています。

 

マインドは実際には肉体の外に存在し、肉体をつくりだしています(投影しています)。

 

 

マインドの中で、自分は『個人』だと信じている部分と、

 

実際にはこの世界すべてを投影する『マインド全体』としてのあなたがいます。

 

 

 

先の【時間】のはじまりで説明したように、この宇宙は段階的につくられたのではなく、同時にすべてがつくられました。

 

 

私たちのマインドは、同時につくられたもの、【時間の流れ】という幻想の一つ一つに意識を向けてゆくことで【時間の流れ】を感じています。

 

 

映画の中の4つの建物は【今、ココ】の撮影所で同時につくられました。

 

 

古びた建物のセットは、実際に古いのではありません。今この撮影所で「古びた建物のようにつくられた新しい建物」です。 

 

 

同様に、今あなたの目の前にある建物は(人間も同様ですが)、

 

 

過去につくられたものであるように見えて、今この瞬間、あなたのマインドによってつくられているともいえます。

 

 

なぜなら、マインドは時間の中に存在するのではなく、常に【時間という幻想の外側】に存在しているからです。

 

 

 

 

本当のあなたは、

 

マインドとしてのあなたは、

 

今この瞬間、肉体の外側にいて、肉体の中にいるという夢を見ています。

 

 

私たちのマインドは、マインドの中でこの物質世界をつくったという夢を見ています。

 

あなたの目の前にある建物もあなたのマインドがつくりだしている夢です。

 

 

 

 

目の前の古びた建物は、【時間の流れ】という約束事によって、

 

 

今この瞬間、

 

 

あなたのマインドによって、あなたの目の前につくりだされたセットのようなものです。

 

 

前々からそこに存在するのではなく、

 

 

あなたのマインドの中で、

 

 

あなたが信じる【個】としての視点で、

 

 

今この瞬間に現れているものなのです。