『引き寄せの法則』の基本をおさらいします


今さらですが『引き寄せの法則』のごくごく基本的なことを書いておきたいと思います。

 

 

本屋さんの「自己啓発コーナー」や「スピリチュアル関連のコーナー」に行けば『引き寄せの法則』に関する書籍は山ほど出ていますし、優れたベストセラーもあります。

 

 

だから今さら僕が説明する必要もないなぁと思っていました。

 

 

 

その手の本の多くは、 

【お金をどう引き寄せるか】というテーマに集中しています。

 

 

お金に関心のある人が多いから当然そうなります。

 

 

 

僕もかつてはさんざん読みました。笑 

 

その次に仕事や恋愛に関することで『引き寄せの法則』をどう使うかという話が中心になります。

 

【お金、恋愛、仕事】、これらが肉体の私たちの関心事になってしまうのは常です。

 

 

 

 

『引き寄せの法則』そのものはとってもシンプルな法則です。

 

人も、モノも、同じ波動、同じ性質、同じエネルギーのものが引き寄せ合うというものです。

 

 

 

望んでいるもの、望んでいることがあるなら、

 

「すでに望みは叶っている」と信じる。 

 

 

「叶えたい」ではなく、

 

「すでに叶っている」という信念をもち、あとは期待しない。

 

 

 

期待せず手放す。

 

 

 

単純に説明するとこうですね。

 

「知ってるよ」という人はたくさんいるでしょう。

 

 

 

スピリチュアルなことを学んでいると、この法則はくり返し聞かされるはずです。

 

大抵の人は、最初にこの法則を知ると感動します。 

自分がとてもパワフルになった気がします。ワクワクしてきます。 

 

「自分の人生は自分でつくれる」 

 

それは『本来の私たち』の本質であるので、その法則を知ることは『本来の自分』を思い出す大切な一歩となります。

 

 

 

法則を知った多くの人は、 

まずは「お金の引き寄せ」をトライします。 

 

それから「仕事の成功」をトライしたり、

 

「理想の恋愛相手、結婚相手」を引き寄せることにトライしたりします。

 

 

実際に成功する人がいます。 

でも、上手くいかない人のほうが圧倒的に多いと思います。

 

 

「なぜ上手くいかないのか」、その理由をきちんと書いている本もあるにはあります。

 

しかし、大抵の本やセミナーは、『引き寄せ』が起こるメカニズムと、 

成功した人たちの実例を紹介することが中心で(ほとんどお金の成功例ですが)、

 

『引き寄せの法則を学んだけれど上手くいかない人』に向けた説明は全然足りてない気がします。

 

これは『今、ココ』に生きているあなたと関連性の強い並行生(パラレルワールドの自分)も関係してくることなので、 

 

並行生をテーマにした説明の中でも、なぜ法則がうまく働かない場合があるのかを説明しています。

 

 

 

『引き寄せの法則』を知って、潜在的に自分が持っているパワーに気づきます。

 

そして実践します。

 

実践してうまくいくときもあります。

 

でも、大抵はうまくいきません。そのとき、とても自分に劣等感を抱きます。

 

 

 

「こんなに簡単な法則なのに……」

 

「こんなに実践して成功している人がいるのに……」

 

本を読んだときの感動、セミナーで聞いたときの感動をすっかり忘れて、気づくと

 

【うまく実践できない自分】を責めたりします。

 

 

 

 

 

今回は、僕が『引き寄せの法則』を学び始めるきっかけになったエピソードをお話しします。 

 

 

僕が『引き寄せの法則』を知ったのは、スピリチュアルな勉強を始めて何年も経った後でした。 

僕が長いこと夢中になって学んでいたのは【スピリチュアリズム】だったのです。 

当時の僕の関心事はもっぱら「過去世とかカルマとか死後の世界」が中心でした。

 

そんなある日、不思議な体験をしました。

 

当時、僕は『バガボンド』というマンガを集めてまして(有名なマンガですね)、このマンガはけっこうな巻数が出ています。 

すでに何冊かは揃えていたのですが、最新刊までさらに何冊も買い集める必要がありました。

 

 

ある日、本屋さんに行ったとき、「欲しいなぁ」と思いながら並んでいる『バガボンド』の背表紙を眺めたことがありました。 

しかし、当時の僕は仕事でリストラがあったりして経済的に余裕がありませんでした。 

「節約、倹約」の毎日です。 

まとめて大人買いしている場合ではありませんでした。 

ブックオフもありましたが、まとめ買いになるとそこそこの値段になります。 

 

 

で、どうしたのかというと、

 

あきらめました。笑

 

「いつか、そのうち買えるだろう」と自分に言い聞かせ、忘れることにしたのです。

 

 

 

それから2日後に僕はある美術館に初めて行きました。

 

作品を鑑賞後、美術館の敷地内を一人でぶらぶら歩いてました。 

ふとそこに小さな日本庭園を見つけたので、時間もあるし、ちょっと寄ってみることにしたのです。 

 

歩いていくと小さな東屋を見つけたので、そこで休憩することにしました。 

そのとき庭園には僕以外誰もいません。 

東屋に入り、ベンチに腰掛けようとするとベンチの上に何かあります。 

 

 

何かの本がずんと積んであるのです。 

「何だこれ」と思って見ると、それは『バガボンド』でした。 

 

『バガボンド』数十冊がベンチの上にきれいに積み上げられているのです。

 

「えっ?」と思って、背表紙を見たら、僕が欲しいと思っていた巻数すべてが揃って積まれていました。 

 

 

1巻からではありません。 

ちょうど僕が持っていなかった途中の巻から最新の巻までです。 

2日前に本屋で「欲しいな」と眺めていたまさにその数です。 

 

 

「一体どういうことなんだ」と少しのあいだポカーンとそれを眺めていました。

 

これが僕が『引き寄せの法則』に関心をもったきっかけです。 

引き寄せたものが大金だったりするともっと面白いのですが……笑 

 

 

誰も見てないし、持ち帰ろうかとも考えました。 

しかし、あらためて積まれている『バガボンド』を見ると一冊ずつ薄いビニールカバーがかかっているのです。 

 

そしてベンチの下には薄汚れた誰かのボストンバッグが一つと、食べ終えたコンビニ弁当の容器が一つあることに気がつきました。 

 

この状況から僕は「この本はネットカフェ住民みたいな人がネットカフェから盗んできたものではないか」と推測したのです。

 

「ホームレスみたいな人が、ときどきこの東屋で寝泊りしていたのかもしれない」と考えたのです。 

(そこは外部の人が出入り自由の場所です) 

 

 

本当のところ誰のものかはわかりませんが、泥棒してきたものを泥棒してもしかたがないと思い、僕はその場を後にしました。 

しかし、帰る道すがら頭の中は『バガボンド』のことでいっぱいです。 

 

「持って帰ればよかった」ではなく、

 

「どうしてこういう現象が起きたのか」そのメカニズムを知りたくてしかたなかったのです。

 

 

 

この『バガボンド』が目の前に現れた現象を自分なりに納得したくて、僕は『引き寄せの法則』を学びました。 

そして、当時の僕にはよくわからなかったことが、今はいくらか理解できるようになりました。 

 

 

この出来事を今の僕なりに説明してみます。 

 

 

 

 

この物質世界は幻想です。

 

私たちのマインドがつくりだした夢の世界です。 

 

肉体の私たちは眠っているときにさまざまな夢を見ます。

 

その夢の多くは、何か突拍子もないことが起きたり、支離滅裂なストーリーだったりします。 

 

瞬間的にどこかに移動したり、

 

突然何かが目の前に現れたり、

 

今の自分とまったく違う誰かに変身していたり……。

 

 

 

この物質世界もマインドが見ている夢です。

 

そして眠っているあいだに肉体(脳)で見ているものもやはり夢です。

 

 

 

なんだかややこしい話になりますが、

 

夢の世界、架空の世界の中で、また違う小さな夢を見ているようなものです。

 

 

 

たとえるなら、映画の中で主人公が映画館で見ている映画を、観客の私たちが見ているようなものです。

 

劇中劇というやつですね。お芝居の中にまた別のお芝居があるというふうに。

 

 

 

私たちは、

 

【眠っているときに見ている夢】と

 

【現実(現実と信じている夢)】の境界線をどこで引いているのでしょうか?

 

 

 

それは先に書いたような

 

【何か突拍子もない現実離れしたことが起きたりするのが夢の世界】であり、

 

【そのような奇妙なことが起きないのが現実世界】だという強い観念によってそれぞれを分けているのだと思います。

 

 

 

目を覚ませば自然に目の前のものを【現実】と認識できると思う人もいるでしょう。

 

しかし【夢の世界】と【現実世界】は、

 

『どちらにいる時間が長いのか。どちらにより多く意識を向けているか』を基準にして分けられています。 

 

私たちはこちらの【現実世界という夢】の中にいることが圧倒的に長いので、こちらが現実だと認識しています。

 

しかし、これが逆転して、日常の多くで【眠っているときの夢の世界】にいるほうが長くなれば、

 

夢の世界のほうを現実と認識するかもしれません。

 

 

 

くり返しますが、この物質世界も本当は夢の世界です。 

 

自分たちが「人間である」と信じている夢です。 

 

マインドがつくりだした幻想の世界です。 

 

幻想だということは、本来はこの物質世界でも

 

『奇妙なこと、突拍子もないこと、奇跡としか思えないこと』が起きても何ら不思議ではないってことです。 

 

 

 

私たちは『奇跡のようなこと、説明不可能な出来事は夢の中の世界』で、

 

『そういう奇跡みたいなことが起きないのが現実世界』と強い観念を持ってしまっているのです。

 

 

それはこの3次元の地球がとりわけ制限の強い夢としてつくられているせいでもあります。 

 

 

自分が見ている世界は、

 

【自分が信じている世界】です。 

 

 

自分のマインドの深いところで、【こういう世界だ】と信じている世界です。

 

この世界は、【自分が信じているものを見ている夢】であり、

 

【自分が信じているストーリー】ともいえるのです。

 

 

 

自分が強く望んでいた何かが突如として目の前の空間に現れる現象を、

 

スピリチュアルな世界では「物品引き寄せ」などと呼んだりします。

 

 

 

その当時の僕は、すでにこういう現象があることは知っていました。

 

でも、自分の身に起きないと人はなかなか信じられないものです。

 

 

 

つまり、僕自身が「どんな世界を信じていたのか」といえば、

 

『そういう現象は起こるかもしれない世界。でも確信はもてない世界』ということになります。

 

 

 

言っている意味がわかりますか?

 

 

 

『バガボンド』は突然僕の目の前に現れました。

 

僕が欲しいと思っていた巻数がぴったり揃って現れました。

 

でもそれは、本当は奇跡でもなんでもなく、 

本来は、ごく当然のこと、起きて何ら不思議ではないことなのです。

 

 

 

だってこの世界も【夢】なのですから。

 

この夢の世界は、私たちのマインドの中でつくられた幻想ですから。

 

 

 

でも僕が当時信じていたのは、

 

『そういう現象は起こるかもしれない世界。でも確信はもてない世界』でした。

 

 

 

 

ここからが重要なのですが、

 

積みあげられた『バガボンド』を見たとき、僕は「怖い」と感じました。 

 

当時の僕のマインドが、そういう現象を「怖い」と感じていたために、 

 

僕のマインドは、 

目の前に現れた『バガボンド』は空間に突然現れたものではなく、

 

「誰かが持ってきてこの場所に置いた」と自分が納得できるようなストーリーをつくりあげたのです。

 

 

わかりますか?

 

 

もしも、僕がその当時『そういう現象はごく当然に起こる世界だ』という確信をもっていたなら、 

「誰かがそこに置いた」という痕跡を見ることはなかったのです。

 

極端な話、朝起きたら、自分の家のテーブルの上に新品のバガボンドが積み上げられていたって不思議ではないのです。

 

だって僕が見ているものは、僕のマインドでつくっている夢ですから。

 

何かを引き寄せるとは、本来はそういうものなのです。

 

 

 

眠っているときに見ている夢のように、

 

突拍子もない出来事、信じがたい現象が、 

 

この【起きているあいだに見ている夢】でも起きるのです。

 

 

 

もしも、僕がそういう現象について、まったく受け入れられない人間、 

そういう不可思議な現象に対して恐怖心を抱いたり、激しく拒絶反応を示すタイプであったなら、

 

こういう不可思議な形の「引き寄せ」ではなく、 

もっと自分自身や周囲の人間が簡単に納得できるような「引き寄せ」の現象を起こしていたでしょう。

 

たとえば、人からプレゼントされるとか、

 

どこかで格安で手に入るとか、

 

『突拍子もない現象』ではなく、『ありきたりな幸運』として「引き寄せのストーリー」をつくっていたことでしょう。

 

 

 

 

その当時の僕は、「そういう不思議なことがひょっとしたら起きるかもしれない」という観念はもっていましたから、

 

『自分の欲しい巻数のみが置かれている』という夢をつくったのだと思います。

 

さらにこの出来事は、僕のハイヤーセルフ、あるいはガイドからのメッセージという側面もあると思っています。

 

つまり、こういう現象でも起きないかぎり、僕は『引き寄せの法則』というものを真剣に学ぼうとは思わなかったからです。

 

 

 

 

 

『あなた自身がこの世界をどう見ているか』で引き寄せるパターンは変わります。 

 

 

『あなたがこの世界はどんな世界だと信じるか』それによって引き寄せのストーリーが変わります。 

 

 

あなたがこれまでの過去の経験、 

世間の常識などに縛られていると、引き寄せるのに余計な時間がかかったりします。 

 

 

余計な制限がかかるからです。 

 

 

常識や過去の体験に縛られずにいると、

 

『引き寄せの力』は、常識を飛び越えてもっとパワフルに働くということです。 

 

 

つまりもっと現実離れしたような、

 

「奇跡のような引き寄せが起こりやすくなる」ってことを言いたいのです。 

 

 

 

あなたが引き寄せたいものが、モノであれ、出来事であれ、理想の自分であれ、 

なかなかそれが引き寄せられないのは、あなた自身が無意識にもっている【制限】が強すぎるからだってことです。 

 

 

あなたが、この世界はあくまでも夢ではなく現実で、 

 

現実の世界では奇跡みたいなことはまったく起きないか、 

 

起きるとしてもごく稀に起きるだけだ、そういう強い【制限】を自らの中にもっているほど、 

 

『引き寄せの法則』はより窮屈で、本来のパワーを失ってしまうのです。

 

 

 

恐れずに、自分の中の【制限】を取り払ってください。 

 

あなたが見ているこの世界は夢なんです。 

 

その事実を受け入れたとき、あなたはもっとパワフルになれるのです。