頭の中で、イメージで構いません。大きな一枚の紙に絵を描いてみましょう。
(実際に描いてみるとより効果的かもしれません)
まずは中心にあなた自身の姿を描きます。
その周りに家族とかお友達とか身近な人たちを描きます。
あなたが憧れている人がいるならその人も描き入れましょう。
描きたくないかもしれませんが、あなたが嫌いな人もついでに描きこんでください(笑)。
ペットがいるなら犬でも猫でも描き込んでください。
あまり縁がない人、好きでも嫌いでもない人も描き込んでみてください。
身近な人で、すでにこの世にいない人がいるならその人も描き込んでください。
あなたが住んでいる家も描きましょう。
あなたが住んでいる街も描き込みましょう。
あなたのお気に入りのアイテムがあるならそれも描いてみましょう。
嫌っているものがあれば面倒でもそれも描いておいてください。
太陽も描きましょう。
お月様も描きましょう。
夜の星が好きならそれも描きましょう。
スペースがあるなら山とか海も描いてみましょう。
一通り描いたなら、しばらくその絵をぼんやり眺めてみます。
上手いとか下手とか関係なく。
ただ頭を空っぽにして、その絵をじーっと見つめます。
そこにはあなたの生活があります。
その絵の中にあなたの人生が詰まっています。
良いとか悪いとか関係なく。
理想的か、そうでないか、それもとりあえず置いておいて。
その一枚の紙にあなたの喜怒哀楽が詰まっているのです。
絵の中心にあなたがいます。
その周りにあなたがよく知っている人たちがいて、
あなたが愛すべき人たちと、
あなたが愛せない人たちがいます。
あなたの周りにあなたが愛すべきものと、
愛せないものが描かれています。
あなたが絵の中心にいます。
しかし、この絵を描いたのは絵の中のあなたではありません。
描いたのは、絵の外側のあなたです。
描いたのは、絵の中に登場しないあなたです。
あなた自身や、あなたの周りにあるものを描き込んだのは、絵の中のあなたでなく、
今この絵を見つめているもう一人のあなたなのです。
一枚の絵の中に無数の個性が散らばっています。
それは人であり、
動物であり、
自然物であり、
人工物であったりしますが、
それらは確かに存在し、各々が独立しているように見えます。
しかしこの絵を真横から見たらどうでしょう?
一枚の紙があるにすぎません。
さまざまな個性が、
バラバラに存在しているものたちが、
あなたの周りを構成しているように見えますが、
それらすべては一枚の絵として集約されているのです。
この一枚の絵は心が描きました。
心はあなた自身です。
あなたは心です。
あなたは心であるのに、
心として肉体の中に入り込んだと信じています。
あなたは自分で絵を描いたのに、
その絵の中の一人が自分だと信じ、
その絵を描いたのは自分であることを忘れてしまいました。
あなたは心であるのに、
誰かが世界を造り、
誰かが造った一つの身体に入り込んでいる小さな心、小さな魂だと信じています。
あなたがすべてを描きました。
断片的にではなく、
あなたがすべてを描きました。
あなたが描き込んだものすべてがあなたです。
この絵を描いたのはたった一つの心です。
あなたの心と、誰かの心ではなく。
心はあなたです。
絵の中のものが本当にバラバラに存在していると信じ続けるのか、
本当はたった一枚の絵画だと解釈し直して、同じ絵をあらためて見つめてみるのか。
それはあなたの自由です。
本当の自由は、自分が見ているものを正しく解釈できた時に手にできます。
あなたが自分で描いた絵を、
描いた時と違った目で見始めると、
絵の中身は変わってくるかもしれません。
変わらないものもあるかもしれません。
でもあなたが既に違った目で見ているなら、変わらないことはさして気にはならないかもしれません。
心は身体の中にはありません。
あなたは絵の中にはいません。
あなたは心です。
心は絵の中にはありません。
心はもっと自由だからです。
心は永遠にどこまでも自由です。