スピリットは一つです。
そのスピリットの中にあるマインドも一つです。
『神』はたった一つだけスピリットを創造し、
たった一つだけマインドを創造しました。
でも肉体のあなたは、マインドは肉体の中にあるものとイメージしています。
何十億という人間の数だけ、何十億というマインドが肉体の中にあると信じています。
すべての人格、すべての個性、それらはみな一つのマインドの中にあります。
一つのマインドが、無数の人格、無数の個性を、夢の中で投影しているのです。
それがマインドがつくりあげた【幻想】であり、【分離意識】そのものです。
たとえるなら、たった一人の人物が自分の目の前にたくさんの鏡を並べているようなものです。
自分の周囲にたくさんの鏡を置いて、それぞれの鏡に映っている自分の姿を眺めているのです。
「この人はお母さん」
「この人はお父さん」
「この人は兄弟の○○」
「この人は友達の○○」
「この人は○○先生」
「この人は上司の○○さん」
「この人は恋人の○○」
「この人は夫の○○」
「この人は妻の○○」
「この子は私が産んだ○○」
それぞれの鏡の中に、たくさんの【自分以外の人間】を見ています。
その中には、【人間以外の生命】もいます。
でも『全部あなた』です。
あなたとは違うように見せているだけで、本当は『すべてがあなた』なのです。
『あなた』という存在は、肉体の【個】ではなく、本当は肉体ではない【全体】なのです。
本当は【全体】であるあなた(それは僕でもあります)が、
【分離意識】でつくりあげたたくさんの自分自身がこの夢の世界の生命体なのです。
ややこしい話ですが、その鏡の一つは、今これを読んでいる肉体のあなたでもあるのです。
あなたは鏡に映る一つです。と同時に鏡を見つめている張本人でもあります。
あなたのマインドは、あなたの体の中に納まるような、
そんなちっぽけなものではありません。
あなたのマインドは、
あなたの肉体の外側にある、とても大きな存在です。
本当はマインドに大きいも小さいもないのですが、
あえてわかりやすいように言っています。
あなたが自分自身だと信じているマインド、
あなたが体の中にあると思っているマインドを「小さなマインド」と表現してみます。
本当のあなたは、その小さなマインドではありません。
本当のあなたは、それより何十万倍、何億倍も大きなマインドです。
あなたはその大きなマインドの一部分であり、
そのマインド全体でもあるのです。